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2014年2月『RE/PLAY(DANCE Edit.)』急な坂スタジオ


2010年1月16日土曜日

「会/議/体 we dance ver.」とは?

こんにちは、岸井大輔です。劇作家です。

おととい、we danceの飲み会にいったところ、照明家のアイカワさんに
「岸井、チラシ見てもよお、おまえなにすんだかわかんねんだよ」
と笑顔で囁き掛けられました。

そうかな?

ちなみにチラシの説明は

「会場で投書されたあらゆる問題に、通りすがりの5人と10分会議して解決案を出し、実行までします」

・・・たしかに、わからないぞ。

ということで、オフサイトの岡崎さんにおねだりして、
何するか
を書かせていただくことにしました。

***

みんなで何かするときによく開かれるのが会議ですね。

みんなでよく、ってのは、ほんとに人が集まれば、いつもいつも会議会議。

会社でも、家族でも、イベントでも、ルームシェアでも、商店街でも、宗教団体でも、学級会とか、職員会議とか、国会とか、国連とか、町会とか、こども会は違うか、でも、打ち上げとかは一周して会議になりがちだなー、とか、ああ、おばちゃんの世間話は井戸端会議と名前がついてるなあ、とかとか。

もちろん、パフォーミングアートも「みんなで何かする」ことなので、会議多いです。
うんざりする会議もあるけど、感動する会議もある。無意味な会議もあるけど、この会議に参加するために生まれてきたのかもしれない、という会議も、あったなあ。

(関係ないけど、ブログに写真なしで長文投稿するのって疲れますね。気が向いたら、写真を入れて書き直します。)

で、気がついたわけです。
僕は、会議のよしあしを、パフォーマンスのヨシアシでみているということに。

きっと、アイカワさんならここで、小林旭のように笑いながら「岸井、わかったよ、おもしろいな」といってくれる、気がします。でも、岡崎さんは、まだ、え、何?という顔をしている気がします。二人を知らない読者の皆様にはすみません。文字通り楽屋ネタです。失礼しました。

よい会議が、よいパフォーマンスだとするならば、
パフォーミングアーティストは、会議を面白かったり楽しかったりするようにできるのかもしれない。
少なくとも、会議を表現媒体にできるかもしれない。

今、私は、「会議をいい演劇にする方法の探究」をしています。

「会/議/体」はそのための作品1、です。

***

では具体的に当日起きることを説明します。
3STEPあります。


STEP1 解決したい問題をください

会場は、We danceの待合室です。
あなたが当日、開港記念会館にいくと、以下のようなメッセージを書いた
「会/議/体」議題書き込み用紙
をお配りします。


あなたの「解決したい問題」を書いてください。会議にて解決します。
仲間が見つからない、今年の計画がたたない、恋人がほしいなど、なんでも結構です。無記名でかまいません。できるだけ具体的に書いてください。


他にも「助成金がほしい」「よい結婚相手をさがしたい」「自分の作品を上演したい」など。書いたら、会議体受付に渡してください。

STEP2 5分の会議で解決案をだします

いただいた議題から、くじ引きで議題を選んで会議をします。
岸井司会、ゲストと通りすがりのあなたが会議参加者。
5分の準備と5分の会議、そのとき偶然集まったメンバーで、解決案をまとめます。
ここの会議が、即興の作品なので、進め方などは内緒です。
会議開催時間は、両日とも2時10分ー3時10分と5時ー6時です。
場所は待合室です。
ぜひ参加してください。

議題を引いたら、読み上げますので、書いた人は参加してすることをお勧めします。
つまり、投稿した人は、会議開催時間に待合室にいていただけるとよい感じです。

ただ会議しているだけなので、すごーくちかよらないと聞こえません。会議に参加しないまでも、興味があるという方は、近くによって聞いていってください。
(まあ、we danceはコンテンポラリーダンスイベントなので、20年前に青年団に「聞こえないよ」といった人たちとか40年前に寺山修司に「どこで鑑賞したらいいかわからないよ」といった人たちのようなモダンなみなさんは会場にいないと思うので、余計な注釈ですが、ヒソヒソやっています。)

ゲストの紹介詳しくは、また別の日にこのブログでしますが、
13日の昼はままごとの柴くん、14日は終日ぷよぷよとかつくったゲームデザイナーの米光さん、夜はへんてこかわいいのアートラボオーバさんなど、創作界の問題解決のエキスパート(いろんな意味で)に声かけてます。



STEP3 解決案を実行します

解決案がまとまったら、即、実行部隊が結成され、実行に移します。完全に解決にいたることが可能な場合は解決し、そうでない場合は最初の一歩が実行されます。

実行部隊は、議題提出者と、解決案を考え付いた人と、ゲストで構成されることが多いです。

***

今、個人的には、
演劇と演劇以外の境界線があるのか、あるならどこに引けるのか、に、興味があります。


この作品は、we danceが2回目の上演で、
今後も、
町内会とか、会社の研修とかで、開催していきます。


パフォーミングアートの場でヒソヒソ会議が力を生み出しえるのかを試してみたいと思います。